リビングは家族で過ごす時間が一番長い場所です。
そのため、快適で居心地の良い空間にしたいと思われる方も多いのではないでしょうか。
いいリビングは家族が自然と集まる場所にもなるので、コミュニケートが取りやすく、家族の仲や絆も自然と深まっていくでしょう。
逆に、リビングで失敗してしまうと家族が集まらず、なかなか意思疎通が図れなくなってしまいます。
そこで、今、注文住宅で需要が高まってきている2階リビングをご紹介します。
2階リビングのメリットやデメリットを中心に、1階リビングにない魅力的な部分をご紹介していきます。
これから注文住宅を建てようと思っている方はぜひ参考にしてください。
目次
2階リビングのメリット
通常の1階に設置せず、2階をリビングにすることで得られるメリットは大きく5つあります。
1、日当たりが非常にいい
太陽の光に近い部分に設置するため、日当たりは1階リビングに比べて非常にいいです。
室内でも太陽の光を多く浴びることができるので、部屋の中でも子どもを遊ばせることができる点は大きなメリットです。
また、朝の太陽光を一身に浴びることができるため、体内時間の調整にも向いています。
現代ではライフスタイルの変化により、体内時計に狂いが生じてしまい、昼夜逆転してしまう方も増えてきています。
特に小中学生でも長期休暇中にこのような症状になってしまい、不登校の原因にもなります。
このような問題の解消にも繋がるのは非常に大きなメリットです。
さらに、空気は温かい空気は上へと昇り、冷たい空気は下へと下がっていく性質があります。
そのため、冬の室内温度が非常に保ちやすい特徴があります。
2、眺めが非常にいい
高い位置にリビングを設置することで、眺めがよくなるメリットもあります。
視覚的に開放的な雰囲気を感じ取れるため、心が穏やかになりやすいです。
特に現代は仕事で忙しい方や様々なストレスを抱えて生活をしている方が多いです。
そんな中で、リビングでくつろぎながら眺めのいい景色を見られると心が落ち着きますよね。
特に日本には四季がありますから、季節の変化も感じやすいメリットもあります。
いい景色が好きな方にとっては非常に大きなメリットであると言えます。
また、昼と夜で街の表情も変わるため、リッチな雰囲気を感じたい方にとってもピッタリでしょう。
夜景のきれいな地域では、高級ホテルでディナーをしている雰囲気を手軽に楽しめそうですね。
3、高い天井にしやすく、ロフトとの相性抜群
2階をリビングにすると、その上には屋根しかなくなります。
そのため、通常の床に平行なデザインにもできますし、吹き抜けのように大きな開口を設置することもできます。
屋根に合わせて勾配天井にすることも容易なので、天井設計の自由度が非常に高いです。
高い天井はそれだけで広さを実感できるため、非常に大きなメリットです。
また、高い位置に窓を取り付けると採光が得られやすいリビングにすることもできます。
さらに、その空間にロフトを設置することも可能です。
ロフトは条件はありますが、固定資産税も安く抑えることができるため、書斎や寝室、ちょっとした収納と用途も幅広いためおすすめです。
ロフトに窓を設置して、さらに高い位置から景色を楽しむのもいいですよね。
小さなテーブルを設置して、間接照明をつけることで、ちょっとした隠れ家的なバーのような楽しみ方もできます。
暮らしの質を向上させつつ、ちょっとした息抜きとしても利用できるため、2階リビングにする際はぜひ検討してみてください。
4、プライバシー保護がしやすい
1階リビングの場合、プライバシー対策に悩む方も多いのではないでしょうか。
近隣の家や歩行者の目などを意識して窓を設置したり、カーテンを取り付けたりと間取りの設計が非常に難しいです。
加えて採光や風通しも気にしなくてはならないため、設計士の方に任せきりになってしまい、実際に住み始めてから失敗と感じたり後悔したりする方が多いです。
しかし、2階リビングであれば、これらの悩みを最小限に抑えることができます。
現在でも1階リビングが主流の家が多いですから、近隣の住宅の2階窓は小さくて数も少ないです。
さらに、歩行者の目線が届かない位置にリビングを設置することになるので、窓の大きさやカーテンの数を気にする必要もなくなります。
つまり、大きな窓を設置したいという方にとっては、眺めもよくなり、採光も得られやすく、プライバシー保護もしやすいと非常に大きなメリットを得ることができるのです。
プライバシーを気にせずにリビングで過ごすことができるため、心的なストレスを和らげることにも繋がります。
心地よい雰囲気の中でゆったりと過ごしたいという方にピッタリな間取りと言えます。
5、バランスのいい構造になる
専門的な見地からのメリットになりますが、2階リビングは構造上でも非常にメリットが大きいです。
特に耐震性の強化においては1階リビングと比べると段違いに強い住宅にすることができます。
それは、使用する柱の数を調整できるからです。
2階をリビングにするということは、1階に子ども部屋や寝室などを設置することになります。
つまり、1階部分にたくさんの部屋を設置することになるため、壁の数が増えるのです。
そのため、壁を設置するために柱を立てる数が多くなるため、1階部分の強度を上げることができるのです。
一方、2階部分は柱の数を減らすことができるため、広々としたリビングにすることができます。
1階がしっかりしている分、最小限の柱でリビングを構造することができるため、安定的な土台を確保することにも繋がります。
そのため、非常に構造のバランスがいい住宅を高めることができるのです。
このように、2階リビングには1階リビングで得ることができない大きなメリットがたくさんあります。
2階リビングに魅力を感じた方は、デメリットも考慮した上で、ぜひ検討してみてください!
2階リビングのデメリット
たくさんのメリットがある2階リビングですが、1階リビングと比較したときのデメリットも非常に多いです。
デメリットに対して適切な対処をすることが失敗や後悔を未然に防ぐためには重要になります。
1つずつご紹介していきますので、しっかりとした対応策を考えるようにしましょう。
1、階段の上り下りが多い
リビングに行くためには階段の昇り降りが必要になります。
膝や腰の悪い方にとっては、非常に大きな問題となりえるため、注意が必要です。
また、若い頃は問題がなくても、歳を取ってしまうと階段の昇り降りが非常にキツく感じる場合もあります。
そのため、勾配を緩やかにした方がいいですが、そうなると階段に必要な面積が大きくなってしまい、他の部屋を狭くしなければならなくなります。
キッチンも2階に設置するとなると、たくさんの買い物をしたときの食材運びも大変になります。
2、家族の帰宅を把握しにくい
リビングで過ごしているときに旦那さんや子どもが帰宅しても、離れているため気づかないといったケースもあります。
ちょっと目を離した隙に子どもが外に出てしまうといったトラブルが起こる可能性もあります。
また、2階リビングで過ごしている間に1階に侵入されてしまうといったケースも想定されます。
そのため、1階部分に防犯カメラを設置するなどして1階の状況を把握できる環境を整えておく必要があります。
また、wifiを設置したり、室内電話を複数設置して連絡が取りやすい状況を作っておくことも必要になります。
3、バルコニーを設置する必要がある
リビングで過ごす時間は非常に長いです。
洗濯物の取り込みや畳などは基本的にリビングで行う方が多いのではないでしょうか。
そうなると洗濯物を干すスペースを2階部分に設置する必要があります。
また、後述しますが、水回りはできる限り一カ所に固めた方がコストの節約にもつながります。
そのため、2階リビングにする場合は、バルコニーを設置する必要が出てきます。
規模の大きなバルコニーにすると耐震性や耐久性を向上させるために強度を高める必要があります。
そのため、バルコニーだけで数十万円ほどのコストが必要になる場合があります。
4、水回りの配置
2階リビングで非常に重要になるのが水回りの配置です。
2階にリビングを設置するためには、基本的に2階にキッチンを設ける必要があります。
さらに浴室やトイレなどもリビングに近い方が絶対にいいですよね。
そうなると2階の広い範囲に水回りを設置する必要があるため、配管が広範囲に渡り、コストが多くかかってしまうのです。
これを防ぐためには、1階部分にも水回りを設置することです。
キッチンの真下に水回りを設置すれば配管も最小限に抑えることができます。
しかし、そうなるとトイレ、浴室、洗濯場のどれをどのように配置するかが非常に難しくなります。
動線が長くなってしまうことにも繋がりますし、階段の上り下りの頻度も必然的に増えてしまうため、設計士に任せきりにするのではなく、実際の生活をイメージしておく必要があります。
5、夏はめちゃくちゃ暑い
採光が得られやすいことに加え、暖かな空気が上に行きやすいことも相まって、夏は非常に暑くなってしまう構造になります。
そのため、光熱費が高くなりやすいこともデメリットの1つです。
その分、冬は快適になりやすいのですが、現代の日本では冬よりも夏の暑さ対策を講じておく必要があります。
地域にもよりますが、5月中旬から10月上旬までと比較的長い期間、暑さに悩まされてしまいます。
そのため、冷房の設置個所も2階リビングにする場合は考慮しておく必要があります。
暑さ対策としては、日光を遮断できる厚地のカーテンやすだれを使用して日陰を多く作るようにしたり、壁材をタイルにしてひんやりしやすい環境を作ることが大切です。
この辺りも、設計士や担当者、施工する業者によってこだわりが変わってくるため、しっかりと打ち合わせで話をして、失敗や後悔を未然に防止するように努める必要があります。
このように、2階リビングのデメリットには体力的なものや家族の気配を感じにくいこと、さらにコストが多くかかってしまうものがあります。
魅力的な間取りの分、これらのデメリットに適切な対処を行うことが本当の意味で快適な生活を送ることにも繋がります。
2階リビングを考えている方は、しっかりと担当者と話し合いを行い、徹底的にデメリットを抑えるように注意しましょう。
2階リビングは魅力がいっぱい!デメリットに対処して自分だけの空間を作ろう
2階リビングには、1階リビングにはない魅力がたくさん詰まっています。
そのため、注文住宅で家造りを行う方たちの中でも、非常に人気の高まっている間取りの1つでもあります。
2階リビングのメリットには、
- 日当たりが非常にいい
- 眺めが非常にいい
- 高い天井にしやすく、ロフトとの相性抜群
- プライバシー保護がしやすい
- バランスのいい構造になる
と、快適性を向上させるものや、耐震性を向上させるものが挙げられます。
どれも1階リビングとは比べ物にならないくらいのものなので、非常に魅力的ですよね。
一方で、2階リビングのデメリットとしては、
- 階段の上り下りが多い
- 家族の帰宅を把握しにくい
- バルコニーを設置する必要がある
- 水回りの配置
- 夏はめちゃくちゃ暑い
があります。
このデメリットをいかに改善し、対応していくかが失敗や後悔を未然に防ぐポイントにもなります。
とは言っても、素人では適切な対処を行うことは非常に難しいです。
特殊な間取りになるからこそ、プロにしっかりと質問し、意見に耳を傾け、とことんこだわった設計を行う必要があります。
ぜひ、メリットとデメリットを把握して、自分だけの快適な空間を創り上げてください!