2階建て以上の家では階段は必要不可欠な間取りの1つです。

せっかく取り付ける階段ならおしゃれで魅力的な階段を取り付けて、部屋のインテリアの一部として活用してみませんか?

階段にも様々な種類があり、形式によってメリット、デメリットが大きく異なります。

そこで今回は、おしゃれなデザインで非常に人気の高いリビング階段についてご紹介します。

リビング階段が合わせやすいおススメの間取りやデザイン性に富んだリビング階段の種類も合わせてお伝えしていきます。

これから注文住宅の購入を考えている方はぜひ、参考にしてください。

 

リビング階段とは?メリットも合わせてご紹介!

従来の階段は、リビングや各部屋とは独立したスペースに設置することが主流でした。

両サイドが壁に囲まれている、現在も通常の間取りとして取り入れられている独立階段に対し、リビング階段は、リビングに設置し、両サイドの壁を必要としない階段のことです。

これにより、様々なメリットを受けることができます。

1、家族の会話が増える

リビング階段は、1階と2階を結ぶ唯一の場所になります。

そのため、家族が2階に上がるためには絶対に通らなければならなくなるスペースにすることができます。

お子さんや夫婦間など、家族が目を合わせる機会を意図的に増やすことができるため、コミュニケーションが非常に取りやすいです。

特に中高生となるとなかなか親と会話をしなくなる傾向が増えてきています。

また、子どもは学校などで様々な問題を抱えながら生きています。

そんな子どもの様子を毎日確認することもできるため、アクシデントに対しても素早く対応できる確率を上げることができます。

2、空気の通りが良い

1階と2階をダイレクトに結ぶため、空気の通りが非常にいいことも特徴です。

2階の窓と1階の窓を空けるだけで新鮮な空気を家中に取り入れることができます。

そのため、窓の数を最小限に抑えることができるため、不必要な費用を最小限に抑えることにも繋がります。

また、窓の位置を調整することで部屋の中を明るくすることができるため、照明の数を減らすことにも繋がります。

3、採光が得られやすくなる

家内部に入る太陽の光を階段が遮ることがないため、非常に部屋の中が明るくなります。

冬でも暖房なしでぽかぽかな空間になるので非常におススメです。

また、小さなお子さんがいらっしゃるご家庭では、太陽の光を室内で感じることができます。

そのため、外に遊びに行かずとも部屋の中で日向ぼっこをすることができます。

外にいくと花粉などのアレルギーや事故などのトラブルに見舞わる恐れがあるため、安心度の面でも非常に魅力的な間取りです。

4、視界が良くなり、広々とした空間になる

従来の壁で遮られた階段と違い、視界の広がり方が段違いに良くなります。

リビングから階段や2階まで見えるようになったり、階段からリビングを見渡すことも可能です。

そのため、リビングに大きな窓を取り付けることができれば、高級ホテルのような雰囲気を演出することができます。

視界の良さは、広さの実感に直結します。

例えリビングの面積を大きく取ることができない敷地であったとしても、視界が広がれば実際の面積よりも広さを実感することができます。

狭小地や分譲地でも設置が可能なので、非常に魅力的ですね。

リビング階段のデメリット

従来の階段にはなかったメリットが多くあるリビング階段ですが、やはりデメリットもあります。

リビング階段を設置する場合は、デメリットに対して適切な対処を考えておく必要があります。

1、光熱費がかかる

リビング階段は1階と2階を直接結ぶ部分になります。

そのため、特に冬は2階の冷気がリビングに降りやすくなってしまいます。

暖房を入れても温まりにくかったり、床暖房設置による初期費用がかかる場合もあります。

長期的なことを考えると費用が高くなるおそれがります。

2、音や臭いが漏れやすい

空気の通りが良いということは、音や臭いが広がってしまうということでもあります。

 

そのため、

  • リビングや2階の部屋での話し声が聞こえてくる
  • キッチンからの臭いが2階まで充満する
  • 音を気にして生活しないといけない

と、空気が通りやすいメリットと同時にデメリットも生まれてしまいます。

 

これを防止するためには2階部分にドアや扉を設置することが必須です。

しかし、そのためにはコストがかかるため、予算との相談が必要になります。

3、建築コストがかかる

両サイドの壁がなくなることで建築費用を抑えることが可能になります。

 

リビング階段の場合、

  • 両サイドには手すりを取り付ける
  • 片方に手すり、もう片方は部屋の壁を利用する

だけなので、工事の手間も省くことができるます。

 

また工期が短くなり、人件費の節約も可能です。

しかし、問題になるのは、初期費用です。

リビング階段の素材はピンキリですが100万円前後は見ておかなければなりません。

従来の階段よりも高くなってしまうため、予算にゆとりがなければ設置は控えた方がいいです。

リビング階段にぴったりなのはスケルトン仕様!

様々なモデルのリビング階段が発売されていますが、中でもリビング階段との相性がいいのはスケルトン仕様のリビング階段です。

スケルトン階段とは、階段の遮る部分を最小限に抑えてあるものです。

階段は踏板部分のみで構成されており、てすりもスタイリッシュなものが採用されています。

これにより、様々なメリット得られる仕様になっているため、リビング階段にとてもおススメです!

スケルトン仕様のリビング階段のメリット

スケルトン仕様のリビング階段のメリットは3つあります。

1、採光性能が抜群で視界が広がる

通常の階段は踏板部分以外にも、1段ずつを連結させる部分に板を使用しています。

しかし、スケルトン階段は踏板部分のみで構成されているため、日光を部屋の広いスペースに取り入れることができます。

そのため太陽光だけで床を温めることが可能になります。

これなら床暖房を設置しなくても晴れていれば十分な温かさを得ることができます。

また、採光の遮断がないため、部屋のどこにいても明るさを感じられる点もメリットです。

2、空気の循環がしやすい

踏板部分のみにすることで通気性を最大限高めることができる点も特徴です。

空気の通り道が純粋に増えるため、空気の循環性能が非常に高いです。

現在の住宅では無垢材の需要が高まっていますが、コストを節約するために集成材でフローリングを設置する方もいらっしゃると思います。

そうなると接着剤の仕様等によるシックハウス症候群を発症してしまう恐れがあります。

換気、空気の循環はこのような有害物質による被害への対処法としても重宝するため、安心で快適な空間を造り上げることができます。

3、デザイン性が高い

通常の階段と比較してもデザイン性に富んでいるものが多いです。

視覚的に広さを実感できる上、おしゃれな空間に仕上げることができます。

観葉植物や腰の高い家具との相性もいいため、インテリアコーディネートがしやすい点も特徴です。

広いリビングを最大限おしゃれに演出ができるため、部屋の模様替えの適性度も高く、自由な空間創作がしたいという方に非常に向いています。

スケルトン仕様のリビング階段のデメリット

通常の階段では得られないメリットがたくさんあるスケルトン仕様のリビング階段。

しかし、一方でデメリットが生じてしまうことも事実です。

これらを把握しておかないと暮らし始めてから失敗や後悔を感じてしまう危険性が高くなるので、しっかりと覚えておくようにしましょう。

そして適切な対処を講じて失敗や後悔を未然に防止するようにしてください。

1、設置コストが高い

スケルトン仕様のリビング階段はコストが非常に高いです。

価格はピンキリですが、120万円から200万円ほどの設置コストが必要になります。

これは通常の階段に比べてのメリットが大きい分、素材の作成費が多くかかってしまうことが理由として挙げられます。

また、耐震性などの強度を強化する設計になっており、施工も特殊な工程を踏んでいる場合が多いです。

そのため、専門業者が設置する必要があるため、初期コストが多くかかってしまいます。

2、掃除がかなり大変

リビング内に設置することもあり、掃除が非常に大変です。

1段1段の接合部があるものであれば、ほこりは階段にたまるようになりますが、接合部がないため、ほこりが室内に落ちてしまいます。

加えて採光が得られやすいので、光の反射でほこりが目立ってしまうこともデメリットとして挙げられます。

採光の良さや空気の循環性能が高いことが伴って、スケルトン仕様のリビング階段はとにかく汚れが目立ってしまいます。

こまめな掃除やモップ掛けが苦手な方は避けた方が快適な空間になるので、設置前にしっかりと話し合って掃除当番を決めるなどの対処をしておく必要があります。

3、通常の階段より危ない

耐震性がもろくなってしまうことはもちろん、落下の危険性が高いこともスケルトン仕様のリビング階段のデメリットです。

特に小さなお子さんがいるご家庭にとっては絶対に対処法を考えておかなければなりません。

段の接合部がないことと、手すりも空間が大きく空いていることから、子どもが階段から落下しやすい設計になっているのです。

特にリビング階段はおしゃれなので、子どもが遊びたい気持ちになりやすいです。

そのため、目を離している隙に階段から落下して大けがをしてしまうといった事故も発生しています。

これを防止するためには防護ネットを設置したり、目を離さないようにしたりすることが必要です。

しかし、防護ネット設置によりデザイン性が損なわれたり、目を離さないようにすると家事ができないなどのデメリットも生じます。

ここの対処が非常に難しいため、バランスを取る必要があります。

設置の必要性や、子どもの管理方法などをあらかじめしっかりと話し合っておく必要があります。

リビング階段はメリットとデメリットのバランスで決めよう

リビング階段のメリット

  • 家族の会話が増える
  • 空気の通りが良い
  • 採光が得られやすくなる
  • 視界が良くなり、広々とした空間になる

 

リビング階段のデメリット

  • 光熱費がかかる
  • 音や臭いが漏れやすい
  • 建築コストがかかる

 

スケルトン仕様のメリット

  • 採光性能が抜群で視界が広がる
  • 空気の循環がしやすい
  • デザイン性が高い

 

スケルトン仕様のデメリット

  • 設置コストが高い
  • 掃除がかなり大変
  • 通常の階段より危ない

 

どれもメリットとデメリットが表裏一体となるため、デメリットに対しての適切な対処を講じる必要があります。

しかし、対処法が様々なメリットを打ち消してしまう恐れもあるため、非常に頭を悩ませる間取りでもあります。

その分、しっくりとフィットすればこれ以上ない空間を作ることができるので、しっかりと家族で事前に話し合っておくことが必要です。

魅力的な間取りであることは間違いないので、適切な対処ができれば他にはない独自性の高い空間を手に入れることができます。

価格や施工技術も業者によって差が出やすい部分になるため、しっかりと業者比較をすることも忘れないようにしましょう。