新築の打ち合わせを進める中で訪れる「予算オーバー」という大問題。
話し合いを重ねて、実際に依頼をしてみたら明らかに予算が足りないというケースも珍しくありません。
そこで今回は、予算オーバーを防ぐための方法をご紹介します。
予算オーバーになる特徴や改善点、予算にまつわる基礎知識などを含めて詳しくお伝えします。
目次
新築の予算オーバーになる特徴
予算オーバーになる方に多いのは、
- 予算内で支払う費用についての知識がない
- 間取りや立地条件にこだわりが強い
- 要望が多く、予算と条件が見合っていない
- 外装やデザイン、素材にこだわってしまう
など、知識が欠けている、もしくはこだわりが強いといったケースが多いです。
中でも予算の知識が欠けてしまっている場合は、予算オーバーになる確率がとても高くなります。
予算内で支払うものは、土地代と建物代だけではありません。
それ以外の諸経費は、
- 解体工事関連費用
- 造成工事費用
- 基礎補強工事費用
- インテリア、エクステリア関連費用
- 電気設備費用
- 登記費用や印紙代
- 住宅ローン手続費用や利息
- つなぎ融資費用
- 各種保険
- 各種負担金
- 引越し費用
- 式祭典
- 仮住まいにかかる費用
など、様々必要です。
これだけで予算の3割は必要となるので、土地と建物は予算の70%程度と計算しておきましょう。
予算オーバーの原因①:間取り
予算オーバーとなってしまう原因の上位ランキングを占める「間取り」
間取りにこだわりすぎる方は予算オーバーになってしまう可能性が高いです。
本当に必要なものと、不必要なものを今一度、確認するようにしましょう!
せっかくのマイホームだからと多くのものにこだわってしまっては予算はオーバーしてしまいます。
しかし、間取りだけが原因で予算オーバーになっているわけではないのです。
- 使用する素材
- 業者による坪単価
- 外装のデザイン
- インテリア
これらが理由で余分にコストがかかっている可能性もあります。
快適性もありますが、間取りにこだわるのであれば、抑えれるところで費用を抑えるようにしましょう。また、間取りが土地にフィットしていない場合もあります。
この場合は間取りが原因ではなく、土地が原因であると考えられます。
予算オーバーの原因②:土地
- 人気の高い場所
- 高すぎる土地
- 立地条件が整った土地
このような土地を選べば、予算オーバになってしまうのは当然ですが・・・
しかし、そこまでこだわっていないのに、土地が原因で予算オーバーになってしまうという方は「土地の条件」を一度見直してみてください。
ある程度の立地条件を満たしていて、土地には満足していても、土地の条件が影響して予算オーバーになっている可能性があります。
それが「建ぺい率や容積率による間取りへの影響」です。
土地の広さではなく、建物が入る面積や階数を確保できる容積が足りず、間取りの入る土地を探して予算オーバーになっているケースもあるのです。
例えば、「1Fにリビングとダイニング」「キッチン」「個室が2部屋ほしい」という間取りを作っていたとします。
これらに加えて、「浴室」「脱衣所」「トイレ」「廊下」「玄関」「ベランダ」など、様々な間取りを付け加える必要があります。
ここで起こりうることが、
- 部屋を広くしすぎて入らない(間取りが原因)
- 地域の建ぺい率が低く、広い土地を探さなくてはならない(土地が原因)
ということです。間取りに原因であれば、間取りを改善しなくてはなりません。
しかし、建ぺい率が原因で土地を必要以上に広くしてしまっているのであれば、
- 建ぺい率の広いエリアに土地を変更する(必要最小限の土地面積で立てることができる)
- 土地の価格が安いところを探す(立地条件は我慢する)
といった対応を取ることもできます。
また、容積率は建物全体の床面積を決めるものでもあるため、低い容積率だと、
- 2階建てにしても狭い
- 入れることができる間取りが限られる
といった問題が生じます。
予算オーバーをしてしまったら、
- こだわりが強い
- 希望が多く、細かい
- 予算と要望のバランスが悪い
だけでなく、土地の条件も一度見直すようにしましょう。
予算オーバーを防ぐために予算とこだわりのバランスを
予算が予定より大きく越えてしまうことを防ぐためには、
- 予算に応じて、どの程度の家になるのか把握しておく
- 要望が予算に見合っているのかを確認する
ことが重要です。
細かな費用がわからなくとも、大体どのくらいの予算でどのくらいの物件や条件になるのか?
この部分は把握しておかなければ相場も分からないですし、希望と大きくかけ離れた物件となってしまうのも仕方ありません。
大切なのは、
- 予算に応じた希望の間取りや条件になっているか
- 希望の間取りや条件に見合う予算なのか
です。このバランスが悪いことが予算オーバーになる一番の理由でもあります。
予算のここを見直して、改善を図ろう
予算オーバーをしてしまったら、しっかりと1つ1つの条件を見直して改善を図りましょう。
決して安易に「予算を増やす」という選択は取らないようにしましょう。
見直しが図れるポイントを優先順位が高い順にご紹介すると、
- こだわりが強くないのであれば最小限に抑える
- 立地条件のグレードを下げる
- 建ぺい率、容積率のいい土地にして土地面積を抑える
- 快適性のみを意識した割高な素材を使っていないか
- 代用できる安価な素材はないか
- 諦めていい場所は諦める
- 部屋を少なくするor小さくする
※ただし、動線が混雑してしまう場合は一番最後に考えるべき
といった部分です。
また、業者自体を選び直すという選択もあります。
これは業者ごとに様々な違いが生まれ、予算に合った建物も業者によって大きく異なるからです。
業者によって様々な部分で違いが生まれるため、予め複数業者の比較をすることは
- 予算オーバーを防ぐ
- 希望に近い間取りや土地でマイホームを手に入れる
ためにはとても有効な手段でもあります。
複数業者を比較して、より好条件のマイホームを実現させましょう。
予算を立てるときのコツ
予算を立てるときのコツは「ムリせず返済ができる金額に設定すること」です。
予算の支払い額が厳しいときは、
- 年数
- 頭金の額
で調整を行うようにしましょう。
そして、予算を充てる費用として、
- 土地+建物の費用は予算の70%(残りの30%は諸費用として必要になる)
- 頭金に貯金を全額当ててしまわない(生活維持費などの支払いができなくなるため)
- 頭金の割合は総費用の3割(手元に残るまでしっかりと貯蓄をしておく)
ということを、十分に理解しておく必要があります。
また、マイホーム購入を少し遅らせることも1つの手段です。購入を遅らせることで、
- 頭金の額を増やすことができる
- 頭金の額が増えれば、組めるローンの額も変更できる
- 今は希望に見合う条件がなくとも、見つかる可能性がある
というメリットがあります。
大きな買い物なので、焦りは禁物です。
予算と希望の状況に合わせて、しっかりとタイミングを図るようにしましょう。
予算を調整するために業者の選び直しも選択肢に!
土地の価格や建築費用は業者によって大きく異なります。
予算を超えてしまう費用が見積もりとして出た場合、業者の選び直しも検討しましょう。
「どの業者も予算をかなりオーバーしている」という状態であったとしても、
- その業者の取り扱う土地の価格が高い
- 建築費用が高い
- 最初の見積もりで高めの設定をしている
というケースも考えられます。これでは予算を超えてしまうのは当然です。
このような事態を防ぐためにも「複数業者の比較」はマイホーム購入には欠かせません。
- 同じような条件で価格に開きが合った場合
- 少し変更してほしい
- 希望が入っていない
という条件に対し、「交渉」というカードを手に入れられることにもなります。
複数業者の比較による情報収集は、予算オーバーを予算内に留める切り札ともなりうるのです。
予算オーバーを防ぐには、最初の業者選定が必須!
費用や条件は業者によって全く異なります。
そのため、最初の土地や間取り選びの段階から複数業者の選定をしておくことが、予算オーバーを防ぐ面でもとても大切になります。
- 土地、間取り、こだわり等、様々な問題で希望の間取りが入らない
- 頼もうと思っていた業者にムリだと言われてしまう
- 予算を増やすとその後の生活にムリが出る可能性がある
これらを防ぐためにも、スタートはとても大切です。
業者ごとに違いが生まれる
- 土地の条件
- 間取り
- 資金計画
これらを一括で入手・比較できるサービスを利用し、新築探しの第一歩を大きな一歩にしませんか?
想定より費用が必要になったら、様々な視点から見直しを図ろう
予算を超えてしまったら、
- 土地の条件
- 間取り
- 削れる部分で削る
をまずは考えるようにしましょう。
それでも解決しない場合は、
- マイホーム購入を少し見送る
- 業者を選び直す
- 交渉にも使える
ことが必要です。
また、予算のすべてを土地と建物に充てるのではなく、
- 土地と建物には予算の70%
- 頭金に貯金のすべてを使わず残しておく
ことも大切です。
また、予算を超えてしまい、どうするかを決めるのにも非常に時間と手間がかかるため「最初の段階で複数業者に見積もりを依頼する」ことも必要です。
予算オーバーになったからといって、間取りや土地の条件を我慢しなければならないわけではありません。マイホームは、良い業者選びが最も重要です!
理想を叶えてくれる業者を探し、予算オーバーにならないように対策をしましょう!