間取りを決める際、優先順位をつけておくことはとても大切です。
理想通りの間取りにできることが一番ですが、やはり様々な問題が生じてきます。
そのとき、優先順位が決まっているとスムーズに解決できるようになります。
しかし、その優先順位が間違ってしまっていては失敗、後悔のある間取りになってしまいます。
ここでは、失敗、後悔しないための間取りの優先順位について詳しくお話していきます。
目次
マイホームへのこだわりを書き出そう
間取りを決める際、こだわるべき箇所を書き出して明確にわかるようにしていきましょう。
失敗や後悔をしないための間取りにするのは置いておいて、まずは満足するためにどんな間取りにしたいかを決めていくのです。
そのとき、大切なのは
- 憧れなのか?
- ないと困るものなのか?
もわかるようにすることです。
こだわりの場所を書き出したあとで、 憧れ、ないと困るをそれぞれに書き込んでいきましょう。
ここで「ないと困る」となったものがあなたにとって優先順位の高いものになります。
「憧れ」となったものはできたらこだわるという位置に留めるようにしましょう。
一見当たり前のようですが、間取り作成で予算オーバーしてしまったり、入り切らなかったときに
- どこを削るか
- どこを諦めるか
- どこは譲れないか
がスタートから明確になっていることによりスムーズに間取り作成が行えます。
この間取り決めに費やす時間を短くすることが、マイホームで過ごす時間を増やすことにも繋がるので、 1つ1つ考えておきましょう。
将来設計から必要なものを書き出す
間取りの優先順位を決める上で欠かすことの出来ない将来設計。
将来の理想により、すべき間取りに違いが生まれます。
例えば、
- 子供が2人ほしい:3LDKもしくは4LDKで子供部屋を作る
- 親と同居をするor二世帯住宅:4LDKもしくは5DK、リフォームで増築
- 将来独立するor幹部候補:仕事部屋を個室で準備する
など、将来の絵によって間取りは考えるべきです。
部屋の配置も非常に大切で、「今は苦にならない」ではなく、 「将来もストレスなく使える」という考え方が必要です。
洗濯を1つ例にとって考えてみましょう。洗濯には、
- 脱衣所から洗濯場
- 洗濯場から干す位置
- 干す位置から収納位置
と、3回の行動を起こす必要があります。
これらの距離が長いとどうなるでしょうか?
今であれば、さほど苦にならなくとも、歳を取ってくると長い距離を動くだけで一苦労になります。
そして水回り関係は移動が難しいため、ずっとその苦労をしなければならなくなってしまいます。
そうなってしまっては、せっかくのマイホームなのに快適性が失われ
- 失敗だった
- こうしてればよかったという後悔
が残ってしまう結果になります。
将来を見据えた「先見の明」を持ち、間取りを決めることが非常に大切なのです。
失敗する間取り箇所一覧
それでは具体的に失敗の多い間取り箇所をご紹介します。
- 収納スペース
- 部屋の広さ
- 寝室(音)
- コンセントの位置
- 室内外からの視線
- 暑さ、寒さ
- 生活動線
- 屋外の広さ
場所や間取りの位置だけを気にしてしまうとこれらの問題が生じます。
中でも「収納スペース」を狭くしてしまうと、部屋がモノで溢れかえり、非常に生活しにくい状態を生んでしまいますので、部屋の広さも不必要に広くしたり、狭くしたりせず「快適な広さ」を目指しましょう。
寝室の騒音状態、掃除や充電の際のコンセントの位置も考慮する必要があります。
また、人通りを意識した部屋の配置、外からの気温の伝わり方、生活動線のスムーズさ、屋外の開放感。 これらは間取りの盲点として「失敗」「後悔」した箇所によく言われるものです。
リビングやダイニングなど代表的なものだけにとらわれず、失敗しやすい箇所にこだわることで快適な間取りを作りあげましょう。
間取りで優先順位が高いものはとは?
間取りで優先順位をつける際、個々の価値観によって異なる部分はありますが「家事動線にまつわる部分」は優先度が高いほうが良いでしょう!
家事は生活する上で欠かせないものなので、家事にストレスのない間取りは長く快適に暮らせる家になりやすいです。
その上で、
- くつろぎスペースが充実している(リビング、ダイニング、寝室、個室)
- 通勤動線が窮屈でない
- 収納スペースをしっかりと確保する
これらを意識することで間取りの優先順位は比較的つけやすくなります。
「絶対にこだわりたい部分」は、これらの次に補足していくことで快適性を損なわない間取りを作ることができます。
個人的な趣味に走り、奇抜なデザインや作りにすることでオリジナル感は増しますが、やはり大切なのは 「そこに住む全員が過ごしやすい間取りであること」 です。
生活動線から考える、間取りの優先順位
生活動線を中心に考える場合、どの生活動線を中心に見るかによって間取りの優先順位が変わります。多くの方は「家事動線」と「通勤動線」になるかと思います。
家事動線の場合は、
- キッチンに勝手口をつける
- 玄関からなるべく近い位置にキッチン、ダイニングを設ける
- 洗濯場から干す位置、干す位置から収納位置までの距離を短くする
- 掃除機の位置と部屋のコンセントの位置
これらを意識して間取りを決めるようにしましょう。
通勤動線の場合は、
- 洗面台
- 各部屋からダイニング(リビング)、洗面台、トイレ、玄関までの流れ
- 子ども部屋からダイニング(リビング)までの距離
を意識した間取りにしましょう。
来客動線の場合はプライベートルームを玄関から今までの間に置かないこと、 衛生動線の場合は来客中のトイレまでの位置と距離を考慮すると決めやすいです。
趣味やこだわりから考える、間取りの優先順位
ここまで生活のしやすさに着目して間取りを決めるようにお伝えしてきましたが、 生活のしやすいさを確保した上で、より快適な間取りにするためには、
- 趣味が行いやすい間取りにする
- こだわりを間取りに取り入れる
ことが必要です。
ここは上手にスペースを活用して、理想を形にするようにしましょう。
「自宅で趣味ができる」
「理想の間取りが自宅にある」
これだけで満たされる部分が多くなるのではないでしょうか。
多くの方は優先順位を決める際、趣味やこだわりを優先してしまい、我慢を強いる結果になってしまいますが、好きなもののためなら「多少の我慢はできる」という方もいると思います。
どちらを優先するかは、しっかり家族で話し合ってきめるようにしましょう!
生活スタイルによる優先順位や間取りの決め方
生活スタイルも間取りを決める際には非常に重要な要素の1つです。
例えば、夫婦共働きであったとして、 通勤の時間帯が同じである場合は、
- 通勤動線、家事動線を優先した間取りにする
- 子ども部屋からリビングまでの距離を考慮する
ことが優先度が高いです。
通勤の時間帯が違う場合(片方が夜勤がある場合など)は、
- 玄関からリビングまでの間に寝室を設けない
- 通勤動線よりも家事動線を優先
- 寝室とトイレ、洗面台などの距離を意識
することが大切です。
生活リズムが違えば考慮しなければならない問題も変わってきます。
家事を夫婦共同ですることはもちろん、パートナーへの気遣いを持った間取りにすることが快適なマイホーム生活に繋がります。
優先順位と予算のバランスを見直そう
優先順位を意識して間取りを作成しても、予算という問題はついて回るものです。
予算を増やすことは最終手段としてまずは、
- 間取りのコストパフォーマンス
- 憧れを我慢する
- 部屋の規模を縮小してもいいか考える
ことから始めていきましょう。
大切なのはバランスで、予算を増やして快適性を取るのか、 欲求を抑えつつ予算も抑えるのか?
難しい部分ではありますが、ここもこだわりを持つべきです。
ローコストで高品質が一番ですが、なかなかそのような業者には出会えないもの。
予算に応じた妥協ラインも予め決めておくといいでしょう。
間取りの優先順位をしっかりと決め、失敗しない家造りを!
マイホームの間取りの優先順位を決めるときはまず、
- 憧れなのか、ないと困るものなのかもわかるようにすること
- 将来設計から必要な間取りを考える
ことから始めましょう。
そして、
- 失敗しやすい箇所を知る
- 動線を意識する
ことに繋げていきましょう。
さらに、
- 趣味やこだわりとのバランス
- 生活スタイルにフィットした間取り
- 予算にあった快適性があるか
を踏まえて最終的に判断するようにしましょう。
また、業者によって間取りプランや価格設定が違うため、複数の業者を必ず比較するようにしましょう!